大阪は、御存知の通りお笑いの街であり、上方落語やよしもと新喜劇などは、全国に名が通っております。
お笑いの劇場はたくさんありまして、なんばグランド花月、よしもと漫才劇場、天満天神繁昌亭、道頓堀ZAZA、トリイホール、動楽亭など、有名無名大小新旧いろいろです。
角座寄席へのアクセス
道頓堀角座は、松竹芸能が復活させた常設の劇場です。
グリコの看板のある戎橋より東へ100m、かに道楽やら、金龍ラーメン、串カツだるまなどの立体的ド派手な看板がならぶ、大阪ミナミを象徴するエリアに角座広場があり、寄席の劇場は広場の一番奥にあります。
難波駅からは徒歩10分ほど。
道頓堀界隈は海外からの観光客も多く、お店の呼び込みは大阪弁以外にも中国語や韓国語など、色んな言語が飛び交っております。
角座広場には露店が賑わい、イベントがあり、広場前では、赤いハッピを着たスタッフが、通りかかる人々に大声で寄席のチケット売り込みにいそしんでおられました。
こちら角座で行われる寄席は、なんと45分800円で鑑賞できます。お笑いの劇場の料金といえば、だいたい1000円から5,000円くらいのものでして、800円は破格だと思います。
寄席を聴く予定はなかったのですが、通りがかったのがちょうど開演5分前、時間もあったので、つられて入ってみました。
角座お笑い寄席は若手芸人が出演
記者は生粋の大阪出身ではありますが、実はあんまりお笑いに馴染んではおりません。大阪人の教養として、上方落語はよく聴いておりましたが、高座で噺せるほどではないです。
テレビでやっている今時の漫才ネタはあまり知らなくて、M-1グランプリを見ても、いまひとつ笑いどころがわからず、これおもしろいの? と思ったりして、笑いの世界から取り残されているなあというレベルです。
そんな私が、若手芸人の出演するお笑い寄席に入ってしまいました。
平日だったためか、120ほどある席に座っていたのは12人ほど。外の喧騒とは裏腹に100%日本人、私以外は大阪以外から観光にこられた方達でした。
12人の客に対して、出演者は4組5人。なかなか贅沢ですね。
この日はなんと、撮影、録画OKでした。
記者が名前を知っている芸人はおられませんでした。
若手芸人ということなのですが、芸歴は苦節十何年という人たちです。
よくみると、さきほど広場の前で呼び込みをしていたハッピの人たちでありまして、芸人自らが呼び込みされてたのですね。まさに売れない芸人なのですね…。(失礼ながら。)
さて、寄席の方はというと、漫才が始まる前の「マエセツ」で「45分間に笑いどころが2箇所ほどあります。」と説明されていたとおり、ホントに笑えたのは、ホントにそのくらいでして、あとはなんだか、仕方なくおつきあいで笑ってみた、というかんじの、いやはや、テレビで出ている人たちって、やっぱりレベルが高いんだなあ、と思った次第なのでありました。
でも、大阪の芸人の裾野、お笑いピラミッドの底辺を、目の前で45分たっぷり監禁状態で味わえるという貴重な体験ができます。
客いじりもたっぷり、というか、もう、対話がなければ耐えられないという勢いでいじられますので、いじられたい人は是非、前の方の席へ。(というか、後ろの方はロープが張られていて座れないようになってました。)
大阪に来られた際は、ぜひ道頓堀角座800円お笑い寄席に入ってください。テレビではけっして見ることのできない、微妙にして深遠な笑いの世界にハマることができます。
ちなみに、面白かったネタは、お客が入らない自虐的ネタと、途中で帰らないでーというお願いネタでした。
東京や地方から来られた方が、大阪のお笑いにどんな印象を持って帰られたのかが、心配です。
◆ 堺のT 記
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