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チンチン電車とは
天王寺のあべのハルカスのそびえているすぐ脇に、ちいさな古い駅があり、それが阪堺電車上町線の始発および終着駅です。(写真は住吉鳥居前駅)
阪堺電車は、堺市の浜寺公園駅前駅まで走る路面電車です。(一部専用路線もあります。)
道路上に軌道がありますので、車と一緒に走ってます。信号も守ります。オレンジ色の矢印信号が路面電車用の信号です。
大阪の「阪」と「堺」で、阪堺電車ですね。大和川を越えて大阪と堺を行ったり来たりしています。我孫子道から、通天閣のある新世界に近い恵美須町に向かう路線もあります。
阪堺電車は、チンチン電車と呼ばれ親しまれています。駅を出発するときに、チン、チン、という合図がありまして、この鐘の音からチンチン電車と呼ばれる様になったというのが通説です。
ちんちん電車こと阪堺電車は明治30年にできた大阪馬車鉄道株式会社が起源で、歴史ある鉄道です。
各駅停車でスピードはゆっくりしており、のどかであります。風流です。
しかし、並行して、南海本線や南海高野線も走っており、急ぎの方が阪堺電車に乗ることは少ないような気もします。電車というより、なんとなくバスっぽい感覚があります。
運賃も安く一律210円(2015年2月1日から)ですが、それではやっていけないようで、一部堺市が負担しています。
チンチン電車のデザインが面白い
運賃の売り上げ不足を補うためか、車両広告には熱心で、丸ごと広告塔のようになっている車両が多いです。
広告ベタベタなのは、ちょっと風情に欠けるなあというのは、私の個人的感想です。
関係者もそう思っているかもしれませんが、存続あってこその話ではありますね。
パチンコ屋の広告は、無粋の極みだと思っております。質屋のほうが、昭和っぽくてまだマシです。
こちらはレインボーカラーの車両。
海外ではレインボーはLGBT(性的少数者)のシンボルになっておりますので、世界遺産登録で国際観光都市を目指す堺市としては、ちょっと配慮したほうが良いような気が。
3両連結なら、一般車両と女性専用車両とLGBT専用車両を並べられると思うんですが、なにしろ1両だけで走っております。
ちなみにチンチン電車に女性専用車両はありません。(もちろん男性専用もないです。名前で誤解なきよう。)
子供が喜びそうなのが、アドベンチャーワールドの広告車両。
こちらは車庫見学の時に撮らせてもらいました。
なお、チンチン電車が南紀白浜まで走っているわけではありません。
キン肉マンのチンチン電車。
これは子供達というより、少年ジャンプ全盛期に少年だった、現在のオジサンたちが喜びそうです。
NHK連続テレビ小説(朝ドラ)で「マッサン」を放映していた頃には、マッサンのチンチン電車も走っておりました。
記者が個人的に一番好きなのは、昔ながらの古い型の車両です。
広告のないオーソドックスなデザインですね。
床は板張りで、いまだにエアコンのない車両もあるようです。
進化するチンチン電車
昔ながらの車両は、ステップの段差が大きくて、お年寄りや体の不自由な方には利用しにくかったのですが、最近、新しい車両が導入されました。
近代的なデザインになっており、音も静かで、ステップは低く、乗り降りしやすいです。
しかし、こちらも風情に欠けるなあ…というのは個人的感想ですね。
やはり、デザインより機能、使いやすさを重視しなければ、この先も続けていくことはむつかしいのでしょう。
チンチン電車保存運動に頑張るカオナシ
廃止反対のためにがっばっている、カオナシさんです。
カオナシは千と千尋の神隠しのキャラクターですね。
阪堺電車の職員さんとかじゃなくて、チンチン電車をこよなく愛する市民の人が中に入っているようです。
同じ車両に乗り合わせると、ぎょっとしますけど愛想よく手を振ってくれます。(こちら数年前に撮りましたので、今もおられるかどうかわかりません。)
あまり乗る機会はないのですが、大阪の顔の一つとして、まだまだ昔ながらのチンチン話の走ってる姿は見たいもんです。
◆ 堺のT 記
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