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茶道の歴史
記者は大阪の堺に住んでおりまして、堺といえば千利休、茶の湯の発祥地です。
現在は茶道の本場といえば、表千家・裏千家のある京都のような感じがありますが、茶道が大成したのは、織田信長の時代の堺なのですね。
私も子供の頃から、大仙公園や百舌鳥のお祭などでお点前をいただくことはありましたが、苦いのがちょっとしかないもんで、薄くていいから冷たいのをもっとたくさん欲しい、というような感想を抱いておりました。
そういうわけで作法はさっぱりです。
学校では、茶の作法より先に、酒の作法を学びました。
ビールを次ぐときはラベルは上だとか下だとか、注ぐときは大声で自己紹介をするんだとか、注がれたらイッキ飲みだとか、呑んでも酔うなとか、今から思えばずいぶん偏った作法でした。(ちなみに大学の体育会系です。)
茶道の作法
お茶の作法を学んだのは、結婚してからです。
妻の母上が茶の先生でして、なんどかお茶会に参加することがあり、付け焼き刃でお作法を学んだのでした。
といっても、客の立場の作法は簡単です。
まずは通された畳の席に正座して座ります。お辞儀してから、お菓子を先にいただきます。懐紙という、お菓子を切る竹とか金属のナイフみたいなのを拭く為の紙は、自前のがいります。
茶を出されたらお辞儀して、「お先です。」とか「ご相伴いたします。」というふうに、隣の人にも挨拶して、茶碗(湯のみ)を両手で持って、くるくるとふた回ししてから押し頂きます。
飲み終わった後は、茶碗を両手に持って、ひっくり返したりして、しげしげと眺めます。
落っことさないように、肘を膝にくっつけて、屈みこんで見るのが作法です。
これ、高いんやろうなあ~とか思いながら眺めると真剣味が出ます。
茶碗を手前に置くと、取りに来てくれますので、お辞儀します。お辞儀は何回でもすると良いです。作法に迷ったら、隣の人と同じようにするのがコツです。
作法と考えるとややこしそうですが、千利休も「茶の湯とはただ湯をわかし茶を点てて飲むばかりなる事と知るべし」と言ったそうで、そんなに固く考えずに、お茶、おいしいなーという気分でおればよいのです。
茶道の道具
客の立場でしたら、懐紙の他には貸切りに扇子、帛紗、それらを入れる数寄屋袋などが本当は必要です。
服装もどうせなら着物のほうが本格的ですね。
お点前の道具としては、釜に茶碗、水指、薄器、茶入、建水、蓋置、水次、柄杓、茶杓、茶筅、茶巾など、いろいろあります。
茶道具屋で一式揃えられますが、良いものはとっても高いです。特に茶碗はいいものは100万円を超えます。
人間国宝が作ったような茶碗は、素人には出してくれません。
それらの道具の中で最も大切なモノはというと、じつは釜の灰だそうで、火事や水害の際は真っ先に灰をもって逃げるらしいです。
良い灰になるのには年月がかかるということで、串カツ屋や鰻屋のたれ、みたいなものでしょう。
(串カツ屋が、タレをもって逃げるという話は聞かないですが。)
◆ 堺のT 記
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